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.減価償却及び中古不動産に関する日本とドイツの違い

(1)ドイツは建物と土地を分けない
ドイツの不動産は日本とは異なり、「建物」と「土地」を明確に分類せず、また、土地よりも
建物が高く評価されることが一般的である。そうした特性によって得られる効果について見ていきたい。

(2)不動産の減価償却の考え
日本では不動産は「建物」と「土地」に分けられている。
建物部分は、時間の経過などにより価値が減っていくので、「減価償却資産」と呼ばれる。一方、土地には減価償却はない。
ところが、ドイツの不動産は、建物と土地に分けるという概念がない。購入した物件の「建物価格」と「土地価格」を明確にするのは容易ではない。

 

(3)ドイツの路線価〝Bodenrichtwert〟
では、どのように計算をするかというと、〝Bodenrichtwert〟という名称の、ドイツ版の路線価がわかるものを利用する方法が一般的である。インターネットで参照することができ、誰でも閲覧可能である。
そこには各エリアの道路ごとに平方メートルあたりの単価が記載されているので、日本で行われているように、面積を乗じていくことで計算が可能となる。

(4)区分所有の計算方法
マンションなど、土地が共有持分になっている場合でも、日本の路線価計算の方法を参考に考えるのが基本である。

考え方
●自分の土地の持分価格
=建物の土地価格(ドイツの路線価〝Bodenrichtwert〟×土地の面積)
×(区分の専有面積/マンションの延べ床面積)
※注:土地の価格が計算できれば、不動産価格から土地価格を控除したものが建物価格となる。

(5)ベルリン不動産の減価償却の魅力
減価償却による税の繰り延べ効果の面で、ベルリン不動産の魅力は、建物:土地の価格の比率が、平均で7:3と言われるほど、建物価格が高いところにある。歴史を積み重ねた重厚な建物がそうさせている。

(6)ドイツ中古不動産マーケットの充実
さらに、ドイツの中古不動産市場が非常に活発であることも重要だ。日本では新築物件に高い価値を置かれ、中古物件は急速に価値が下がっていくのが一般的だ。しかしドイツでは築50年、築100年の建物であっても高い価値を維持しており、中古物件の方が新築物件より高値で取引されることもよくある。

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