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人口増加のベルリン、最新の動向

これまでも何度かベルリンの人口増加についてのトピックがブログの中で取り上げられてきたが、今回はその詳細に迫りたいと思う。
ベルリンの地方紙であるベルリナー・モルゲンポスト(Berliner Morgenpost)は”Wo die meisten Neu-Berliner 2016 her kamen (2016年、新しいベルリナーの大多数はどこから来たのか?)” と題し、その結果を発表した。下の図をご覧いただきたい。


出典:BM Infografik Twitter公式アカウントより(2017.11.18の投稿)

濃い緑がドイツ国内からの移住者、薄い緑が国外からの移住者となっている。時計回りにだんだんと数が少なっているのがお分かり頂けるだろう。ランキングを整理すると以下のようになる。

まず、ドイツ国内からの移住者において注目したいのは、17位までにランクインした8つの州(特別市)のうち6つが旧西ドイツエリアに位置しているということである。11月14日公開の「壁崩壊から28年、ベルリンは今」と題したブログ(https://goo.gl/92S6Be)では、2014年から旧東ドイツ地域と旧西ドイツ地域間の移住傾向が逆転していることについて触れたが、その結果がこの結果にも如実に表れていると言えるだろう。(参考資料:『東西移住傾向が逆転、1990年統一後初めて ドイツ』AFP BB NEWS http://www.afpbb.com/articles/-/3088855 )
次に、国外からの移住者においてやはり目を引くのは、欧米諸国に次ぐ中東の国々である。ドイツの難民受け入れ政策に関しては昨今様々な議論が続いているが、今後も中東系の「新ベルリナー」がベルリン、そしてドイツ社会の中で一定数の割合を占めることになるのは間違いないだろう。また、財政難を抱えるイタリアなどの欧州内の隣国や、2000年以降のEU拡大に伴うポーランドやブルガリア、ルーマニアといった東欧諸国からの移住も注目すべきポイントである。

2017年もあとわずか、今年もまた「新しいベルリナー」が誕生している。世界中からの希望と期待を背負った人々が集うベルリン。ベルリナーという言葉は単なる”ベルリン市民”という枠を超え、より広く多様な意味合いを持つようになるであろう。ベルリンを訪れ、住まう人々を理解することは、今後のベルリンの未来を紐解く重要な鍵ではないだろうか。

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